賃貸用の中古マンションを購入した後で確定申告を行う場合、減価償却計算においての耐用年数や償却率の考え方に迷うケースがあるようです。
減価償却できるのは建物部分だけ
購入した不動産は購入した年に一度に経費計上せず、何年かに分けて計上する減価償却が必要です。
減価償却に用いられる耐用年数は資産の種類などで異なりますが、不動産投資においても同様に減価償却を行います。
マンションのうち、減価償却の対象になるのは建物部分だけですが、建物と建物付属設備に分けてそれぞれ計算していきます。
中古の場合は法定耐用年数ではなく残存耐用年数が適用
マンションやアパートなど、賃貸用の中古物件を購入した場合における減価償却計算は、耐用年数や償却率は法定耐用年数ではなく残存耐用年数が適用されます。
残存耐用年数は、中古物件を事業の用に供した時以降の使用可能期間として考えられる年数です。
ただしケースによって、新築物件と同じく法定耐用年数が適用になる場合がありますので注意しましょう。
残存耐用年数の算出方法は?
国土交通省では、マンションの平均的な使用可能期間を46年、建替え物件の着工時期は築後37年としています。
ただしそれぞれ物件によって構造や設備、管理や修復などメンテナンスの状況などは異なるため、事業の用に供してからどのくらい使用できるのか、確実に判断することは困難です。
そのため中古物件の場合には、減価償却計算をするにあたり、次の算式を用いた方法で行うことが出来ます。
・法定耐用年数の全部を経過した物件の場合
「残存耐用年数=法定耐用年数×20%」
・法定耐用年数の一部を経過した物件の場合
「残存耐用年数=(法定耐用年数-経過年数)+(経過年数×20%)」
・算出する際の注意点
ただし、購入した中古物件を事業として使うために支払った資本的支出の額が、物件取得価額の半分を超える額の場合は適用できませんので注意しましょう。
算出した年数に1年未満の端数があれば端数は切り捨て、2年に満たない年数の場合の残存耐用年数は2年になります。
償却率は減価償却資産の償却率表に記載のある償却方法ごとに、事前に耐用年数に応じて定められた償却率を用いて計算するようにしてください。
建物は定額法で計算すること
減価償却方法は、平成10年4月1日以後取得の建物は定額法しか認められていないという点にも注意しましょう。
建物以外の有形固定資産は定額法と定率法のいずれかを選ぶことができますが、定率法を適用させたい場合には確定申告書の提出期限までに届出を行うことが必要です。
また、届出書の提出が1日遅れても適用されなくなる制度などもあるので、期限を守って提出することを心掛けましょう。




