住宅取得の資金を贈与した時の住宅ローン減税は?

マイホームを購入する際に、親などから住宅取得を援助してもらい、さらに不足部分は住宅ローンを組むといった形を取る事もあるでしょう。
住宅取得資金について贈与を受けた際には、住宅ローン減税の適用に制約が掛かり、贈与額次第で贈与税や相続税などについても考えておく必要があります。

住宅ローン減税の対象となるのはどの範囲?
住宅ローンで借入した額と贈与を受けた額が住宅購入額以下だった場合には、住宅ローンで借入した額の全てが住宅ローン減税の対象になります。
反対に住宅ローン借入額と贈与額が購入額を超える場合には、超過した分は住宅ローン減税の対象外になります。しかも購入額を超えるという事は高額な贈与を受けたと考えられるので、贈与税も関係する可能性が出てきます。

贈与には相続時精算課税制度を利用したほうが良い?
贈与をする人が60歳以上で贈与を受ける人が20歳以上の子や孫(推定相続人)の場合には、贈与額の累計が2,500万円まで贈与税はかけずに相続時に精算するという制度が「相続時精算課税制度」です。
贈与税の非課税枠が2,500万円あるという部分に大きなメリットを感じるかもしれませんが、相続財産から切り離す事ができませんので実際に相続が発生したときには再び計算される事を理解しておく必要があります。

住宅取得資金の贈与が非課税になる特例
贈与を受けた年によって非課税枠が設けられる「住宅取得等資金の贈与税の非課税」という特例もあります。
平成 27 年1月1日から平成 33 年 12 月 31 日までの間で、父母や祖父母など直系尊属から自分の居住用住宅を新築、取得、増改築等の支払いに充てるための資金の贈与を受けた時、一定要件を満たす場合に非課税限度額まで贈与税が非課税になります。
最大で非課税枠が3,000万円となりますが、贈与をする人は親や祖父母など直系尊属、贈与を受ける人は年間所得2,000万円までの20歳以上である事など複数要件があります。
相続時精算課税制度と違って、相続財産から切り離す事ができる点もメリットだと言えるでしょう。

2つの制度を併用する事も可能
相続時精算課税制度と住宅取得資金贈与の非課税特例を併用する事もできます。
ただし住宅取得資金贈与の非課税特例は贈与を受ける人の所得が2,000万円以下である必要があるので、併用しても同様に所得制限を満たす事が必要です。
注意したいのは受贈者と贈与者の要件には両者に微妙な違いがあるので、いずれの要件も満たす事が必要です。

節税額と利子額を比較して検討を
贈与を受けた額が大きければ住宅ローンの支払いが少なくなるので住宅ローン減税の節税額も少なくなります。反対に贈与額が少なければ住宅ローンの支払いが多くなるので住宅ローン減税の節税額も多くなるという事です。
住宅ローン減税の節税額と支払う利子額などを比較しながら支払い総額を最小限に抑える事ができる様に検討すると良いでしょう。