マンションの価値はなんで決まるのか?
1.マンションの価格は資産価値で決まる!
新築マンションが高いというのは誰でもわかることですが、中古マンションはどのような理由で価格が決まっていくのでしょうか。
一言で言ってしまえば、マンション価格はマンションの「資産価値」で決まります。
では、マンションの資産価値には具体的にどんなことが影響してくるのでしょう?
2.資産価値は主に2つの条件から決まる!
マンションの資産価値は一体何によって決まるのかわからないという方も多いと思います。
基本的に2つの事柄が資産価値を決めるポイントと言われています。
1.立地
中古マンションの資産価値を決定する一番の要因は「立地」と言われています。
資産価値=立地条件と言われるほど資産価値を決める上で最も重要なのが立地なのです。
なぜなら、建物は新しく建替える事が出来ますが、土地は移動する事が出来ません。
早い話、単純に最寄駅からの距離となります。
駅に近ければ近いほど、その資産価値は高くなると考えても差し支えありません。
もちろん駅に近いと、住環境があまり良くなく子育てには向かないなどの問題もありますが、それを差し引いても駅に近い物件は資産価値が高いのは間違いがないのです。
そしてもう一つ立地には事業集積地への距離というものがあります。
これは、首都圏で言うならば都心からの距離になります。
都心への距離が近いと、その物件の資産価値は高くなります。
毎年、住みたい街ランキングなるものが発表されますが、以前は白金、高輪、麻布や青山などの、昔から一等地と呼ばれる地域に人気が集中していたのですが、ここ数年では北区の赤羽や埼玉の川口など、今まで見向きもされなかった地域に人気が出てきています。
これは、事業集積地への距離が近く、かつ物価も安いなど住みやすさがクローズアップされたために人気が出てきたのです。
そうですね。中古物件ほど駅から近くにある事が多いので、中古マンションは狙い目ですね!
2.管理体制(物件の状態)
次に物件の管理体制が重要なファクターとなります。
管理状態の良いマンションほどその資産価値が高くなります。
たとえ新築物件でも時間が経過すれば中古物件になります。
ですので、新築か中古かという事より、定期的にしっかりとメンテナンスが行われており、築年数から見ても管理状態の良いマンションは、資産価値が下がることはありません。
これはマンションの所有者で運営される管理組合がしっかりと機能して、管理の委託を受けた管理会社が長期修繕計画を立案し、それに沿ってメンテナンスを行っていれば資産価値が損なわれることがありません。
管理がしっかり行われているマンションは、共用部の点検や清掃もきっちり行われていますので、廊下にゴミが落ちていたり、ゴミ置場が分別もされず汚く散らかっていたりする事もなく、快適に安全に生活できる環境が維持されています。
マンションは新築後、数年の間に建物の資産価値は急激に低下します。
これは新築か中古かという区切りで見ますので致し方ないのですが、築15~20年経過すると、それ以降の資産価値はこの管理状態によって変わってきます。
だから管理の良いマンションは人気があるんだね。
そうなんです。それがマンションは管理を買え!といわれるゆえんです。
管理体制を知るには内覧と重要事項調査報告書を見ること
マンションの管理体制が良好かどうかは、まずは実際にそのマンションに行って建物を良く見る事が必要です。
マンションの敷地内やエントランス、廊下にゴミが散乱していないかは勿論のこと、ゴミ置場もしっかり清掃されているか、自転車置場もきちんと整頓されているかなどをチェックすれば、おおよその管理状態は把握できると思います。
そして、資産価値を決定づけるメンテナンスに関しては、管理組合より管理を委託されている管理会社が作成している「重要事項調査報告書」を見るとわかります。
この調査報告書には、いつどんな修繕工事をしたのかが全て記載されていますので、これを見れば定期的にちゃんとメンテナンスが行われているのかが分かります。
それに併せて長期修繕計画書も作成されていますので、これも管理体制の良し悪しを判断する指標となります。
これが共用部の工事履歴です。
毎年、定期的なメンテナンスが行われているのが分かります。
No18には大規模修繕工事が行われているのが分かります。
これが長期修繕計画です。
マンションはこの長期修繕計画を基に管理組合で話し合いをしてメンテナンスする内容を決めていきます。
掲載したこの物件の様に、長期修繕計画もちゃんと作成されて、それに沿った定期的なメンテナンスがしっかり行われているマンションは資産価値が大幅に下がる事がありません。
この様なマンションを選ぶことが大切です。
住宅投資額累計と住宅資産価値の関係
不動産の資産価値は立地と管理体制でほとんどが決まるとご説明してきましたが、実は最近になってもう一つ、見直されて追加されている要因があります。
それが、「住宅投資額」による資産価値への反映です。
アメリカでは、住宅購入後にお部屋のバリューアップのリフォームをして、将来売却する際に資産価値が落ちない様に、あるいは高めようと努力するのが一般的な考え方です。
そのため、アメリカの不動産市場は、そうした手入れの状況も含めたものが資産価値として認められているのです。
一方、日本では建物が古くなると取り壊して建替えるという習慣が長い間続いてきたため、築年数が経過すればするほど、その物件の資産価値は下がり、最終的には建物価値はゼロという考えが根強く残っていました。しかしながら、日本でも最近はアメリカと同じように住宅投資額を資産価値に反映させる兆候が見え始めています。
そのため不動産会社が買い取ったマンションなどをスケルトン状態にしてから新たに室内を造り上げるフルリノベーション物件が増えてきているのです。
その様なリノベーション済マンションを購入するのが賢い選択の一つと言えます!
住宅ローンを融資する金融機関もその辺を考慮して融資可能額を設定してきています。
マンションで言えば、お部屋内の住宅投資(リノベーション)に加えて、マンション自体の管理体制が大きく反映されてきます。
お部屋の中をいくらお金をかけて綺麗にしても、建物本体の管理がずさんで汚ければやはり資産価値は上がらない事になってしまいますので。
やっぱり駅近の物件は資産価値が高いんだね。